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北山敬三のブログ

「あんな言い方するんじゃなかった」しくじり上司から脱皮する6秒の魔法

2026.6.18 1:03 PM

仕事でも私生活でも、相手に「何を伝えるか(What)」は大切です。
しかし、それ以上に重要なのが「どう伝えるか(How)」です。

先日、スーパーの食品売り場で、母親が子どもを激しく叱りつけている場面に遭遇しました。
思わず耳を塞ぎたくなるようなキツい言葉で、
聞いていた私の方が「あんたねぇ…子供にそんな言い方しなくても!」
と怒鳴りたくなってしまうほどの酷い叱り方でした。

実はこれと全く同じ構造の悲劇が、会社という組織の中でも日常茶飯事に起きています。

職場で起きる「覆水盆に返らず」の悲劇

「そこまで言わなくてもいいじゃないか…」
「それを言っちゃあ、おしまいよ」
会議室やフロアの片隅で、こんな空気が流れる瞬間はありませんか?

ひどい言葉をぶつけてしまった本人(上司)も、
心の奥底では「言い過ぎた」と分かっていることがほとんどです。

しかし、どうしても言葉が止められない。
なぜなら、
客観的な「事実」よりも、
自分の「感情(怒りや焦り)」が勝って暴走してしまうからです。

冷静さを取り戻した後、上司はこう言います。
「さっきはつい感情的になって言い過ぎた。すまなかったね」と。

部下は「いえ、大丈夫です。気にしていませんから」と口では返事をするでしょう。
しかし、腹の中の怒りや、傷つけられたプライドは簡単には収まりません。
一度放たれた刃のような言葉は、相手の心に深く刺さったままです。

まさに、
「覆水盆に返らず(一度こぼれた水は二度と器には戻らない)」。
一度壊れた信頼関係を修復するには、途方もない時間と労力がかかってしまうのです。

「マヌケになるな!」
感情を一旦飲み込む!「間」を置くトレーニング

では、どうすれば感情の暴走を防げるのでしょうか。
答えはシンプルです。「感情を一旦飲み込む」こと。

「何だこのミスは!」
「どうして何度言っても分からないんだ!」
そんな怒りが沸き上がってきた時こそ、グッと堪えて「深呼吸」をして落ち着くことです。

「それが分かっていたら、最初からやってるよ!」
そんな反論が聞こえてきそうですね。
確かに、感情をコントロールするのは簡単ではありません。
しかし、これは才能ではなく「トレーニング」で確実に身につくスキルです。

まずは、日常の小さなことから始めてみる。

「あれっ?」と違和感を持ったら、まず深呼吸。
「どういうことだ?」と思っても、すぐには口を開かずに深呼吸。
言葉を発する前に、意図的に「間(ま)」を置くトレーニングを日頃から繰り返すのです。

怒りのピークをやり過ごす「6秒の魔法」

「深呼吸だけでは、どうしても怒りが収まらない!」という方には、
自分だけの「おまじない」を唱える方法をおすすめします。

アンガーマネジメント(怒りの感情をコントロールする心理トレーニング)の世界では、
「怒りのピークは長くて6秒しか続かない」と言われています。
つまり、最初の6秒間さえやり過ごせば、取り返しのつかない暴言を吐くリスクは激減するのです。

イラッときたら、頭の中で言葉(おまじない)を3回唱える!

「大丈夫、大丈夫、大丈夫」
「落ち着け、落ち着け、落ち着け」

これで、だいたい6秒が経過します。
言葉は、自分自身をクールダウンさせるものなら何でも構いません。
魔法の「おまじない」だと思って唱えてみてください。

あ、ただし、「殺してやる、殺してやる…」といったネガティブな呪文は、
かえって怒りが増幅してしまうので絶対に避けてくださいね(笑)。

心を整えてから「伝え方」をデザインする

まず、自分自身の心を落ち着かせる。
感情の波がスッと引いたのを確認してから、
「さて、自分の本当の意図を、相手にどう伝えれば一番効果的だろうか?」
と、伝え方をデザインするのです。

感情をぶつけるのではなく、冷静に「言葉」を選ぶ

そうやって初めて、あなたの本当に伝えたかったメッセージが、
相手の心に真っ直ぐに届きます。

「どう伝えるか」をコントロールできるリーダーの周りには、
必ず安心感が生まれ、人が育ちます。
あなたは今日、イラッとした時にどんな「おまじない」を唱えますか?
まずは「6秒待つ!」ことから、ぜひ試してみてください。