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北山敬三のブログ

言語化その1 言語化できるチームが勝つ!~サッカー日本代表に学ぶ「自走する組織」の作り方~

2026.6.15 9:22 AM

今朝、サッカー日本代表の試合(対オランダ戦)を観戦しました。
強豪相手に一歩も引かない粘り強さ、息を呑むような素晴らしい展開に、
日本人として大きな誇りを感じる試合でした。

しかし、人材育成や組織づくりを支援する「プロ」の視点から、
私が最も注目し、感銘を受けたのは試合そのものだけではありません。

それは、試合後の「選手たちのインタビュー」でした。

トップアスリートに共通する「圧倒的な言語化能力」

サッカー日本代表選手たちは、総じて言葉のボキャブラリーが豊富で、表現力が非常に高いことに
驚かされます。サッカー素人の私が見ても、「なぜあのプレーが生まれたのか」が手に取るように
分かります。

彼らは、感覚だけでプレーしているわけではありません。
「なぜあの瞬間、そのスペースへ走ったのか」
「なぜパスではなく、自分でシュートを打つ選択をしたのか」

一瞬の判断(=暗黙知)の裏にある意図やプロセスを、理路整然と
「言語化」できているのです。

実はこれ、ビジネスの組織づくりにおいても全く同じことが言えます。
個人の感覚や「なんとなく上手くいった」という暗黙知を言葉にする力がなければ、
チーム内に「成功の再現性」は生まれません。
阿吽の呼吸に見える連携も、日頃からの思考の言語化があってこそ成り立つものなのです。

「叱る」を「問い」に変えるだけで、チームは劇的に変わる

では、自ら考えて動ける「勝てるチーム」を作るにはどうすればいいのでしょうか。
答えは、メンバーの「言語化能力」を引き出す関わり方にあります。

例えば、大事な商談(試合)でミスをした部下(選手)がいたとします。
ここで多くのリーダーは、こう言ってしまいます。

「何をやってるんだ!あんなイージーミスをするなんて」
「自分一人で仕事してるんじゃないぞ。もっと周りを見ろ!」

これでは、本人は萎縮し、思考を停止させるだけです。
本当に強いチームを作るリーダーは、ここで「問い」を投げかけます。

「あの場面で、あの提案(シュート)を選んだ意図は何だった?」
「アクションを起こす前、お客様の反応(周りの状況)はどう見えていた?」
「あの時、他にどんな選択肢があったと思う?」

このように問いかけ、「自分の言葉で語らせる」のです。

「自分の言葉」で語る時、人は初めて成長する

自分の口で状況や思考プロセスを説明しているうちに、
「あっ、そうか!そういうことだったのか」と自分自身で課題や解決策に気づく瞬間があります。
これを心理学では「アハ体験」と呼びます。

人は、頭の中のモヤモヤを言葉にして外に出す(アウトプットする)プロセスで、
情報を整理し、論理の矛盾や見落としに自ら気づく生き物です。

上司から「正解」を一方的に聞かされても、人はなかなか行動を変えられません。
「その話を、他の人に同じように説明してみて」と言われて、
完璧に話せる人はほとんどいないのがその証拠です。

人は、自分の言葉で紡ぎ出した気づきだけを、本当の学びとして身につけることができるのです。

あなたの会社に「言語化できる安全な場」はありますか?

チームを強くしたければ、
メンバーに「言語化する能力」を身につけさせることが最短ルートです。

そのためには、リーダーの在り方が問われます。
会議や打ち合わせで、若手や経験の浅いメンバーにも発言の機会を与えているでしょうか?
上手く話せなくても、途中で口を挟んだり否定したりせず、
最後まで聴き切る姿勢を持っているでしょうか?

「この場なら、何を話しても大丈夫だ(否定されない)」

リーダーがこの「心理的安全性」を担保し、メンバーが自分の言葉で語り始める環境を作ること。
これこそが、最高のチームビルディングであり、人材育成の根幹です。

「自ら考え、言語化し、連携する」 サッカー日本代表選手たちが体現していたこの強さの秘密は、
そのまま企業成長のヒントになります。

「うちの社員は自分から動かない」
「リーダーが育たない」とお悩みの経営者・管理職の皆様。
まずは、組織内に「問いかけ、自分の言葉で語らせる」文化をインストールしてみませんか?
リーダーの関わり方が変われば、組織は必ず、そして劇的に変化します。